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「調査隊、出発!」 |
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復元作業が進む我々のAA27だったが、内装部品が喪失していたり改造されている部分も多いので、
前々から他の実車を一度で良いから見てみたいと思っていた。
とは言ってもその手段が思い浮かばずズルズルと先延ばしにしてきたのだが、急に
石川県小松市にある日本自動車博物館の事を思い出した。
良好な状態のAA27が一般公開されていて、しかも日帰り可能な距離。掛け合ってみるか!
いきなりの電話では失礼だと考え、手紙を書いて調査させて欲しい旨のお願いをする事にした。
「私達は愛知機械工業の社内で・・・」
手紙を投函してから数日後には、担当の方から「館長さんが快諾、
調査時は通常禁止の柵内立入りもOK」等々、嬉しい連絡をいただきました。
早速遠征の準備、連絡を貰った1ヶ月後の週末に4人乗車の黒いスカイラインは
北陸自動車道を一路北へ向かって疾走していたのであった。
小松ICから25分、日本自動車博物館は乗用車や商用車を中心に500台の展示を誇る
日本最大の自動車博物館で、AA27ヂャイアント・コニーの展示は日本で唯一ここのみ。
連絡をいただいた業務課長さんにご挨拶し、展示場に案内された後は調査を開始。
関係者を示す腕章を腕に巻いて柵を乗り越えて、展示されていたAA27の車内へ乗り込む。
我々のAA27にはシートが無いため運転姿勢がどんな感じなのか判らなかったから嬉しい、
なんていつまでも物思いに耽っておらず調査を進めねばと皆で手分けして写真撮影。
重点的に我々のAA27に欠けている部分を調べて、それを細部まで記録しておかねば。
それでは調査の一部を画像と共に紹介。
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博物館展示車 |
クラブ所有車 |
外観部 |
オリジナル度の高い博物館のAA27型 |
愛知機械でレストア作業中のAA27型 |
フロント周り |
フロント周りに欠品は無し |
ウインカーやライト周りの部品を喪失 |
リヤ周り |
オリジナルと思われるテールランプ |
改造して取付けてあるが、異品か? |
内装部 |
コンソール部もオリジナル部品でカバー |
欠品だらけで内蔵物が剥き出しのまま |
シートクッション部 |
クッションはヒンジで前側へ跳ね上げ |
シートなんて何も残ってないです |
シートバック部 |
キャビンの壁に固定されたシートバック |
もちろんシートバックも残ってません |
エンジン部 |
左前方よりのエンジンオイルパン部 |
オイルパンはベコベコだった |
ミッション部 |
左後方よりミッションとダイナモ部 |
土埃と錆と蜘蛛の巣、虫も住んでいました |
部品を持ち上げたりしながら100枚以上の撮影で記録したから、これでもう安心か。
社内に残っていた資料だけではどうしてもイメージが掴めなかった部分を
実物を見ることで解明できたのは大収穫。やはり直接物を見る大切さをあらためて実感。
調査終了後は展示してある他車を見学、建物内の3階までぎっしりで見応えありでした。
もちろんAA27以外のコニーも2台が展示されていましたね。
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AF7コニーは我々と同じ後期型 |
三角窓があるからスーパー・グッピーか |
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というわけで、調査結果を参考にAA27の復元作業はつづく。