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第19回 「着地準備は上々」


出来上がったリヤアクスル、あとはシャシーへ組付けて地上へ降ろせば良いのだが、
ヒビ割れてパンクしたままのタイヤでは、ちょっと可哀相。
でも交換となると、400-16-6PRIなんてサイズは今現在も市場に出回っているのだろうか?
タイヤメーカー4社へ問い合わせてみたところ、同一サイズは無いものの400-16-4PRIならBS製が流通しているらしい。
4PRIと6PRIの違いは耐荷重が低くなるだけか、まあ荷台には物を載せないし不整地を高速で突っ走る機会もないから
問題無しと判断、そいつに履き替えることとした。
まずは試しで後輪用の2本だけをタイヤ屋さんへ注文、“お取り寄せ”で待つ間にタイヤとホイールを分離してみた。

タイヤ チェンジャー
特に問題が無さそうに見えるが・・・ なんか凄いことになっているようです


やっぱりね。なんとなく怪しいと思っていたがリムの内側は錆でボロボロ、外観部より酷いや。

分離 リム部
もちろんチューブもダメか 怪しいとは思っていたが、やっぱり


取り敢えずボロ落とし、じゃなくって錆落とし。サンドブラストの調子が悪くて上手く内側の腐りが削れない、
止むをえずエアサンダーで削って磨いてからプラサフ塗装。それから純正色っぽい若草色を刷毛塗り。

磨き プラサフ 塗装
地肌が光ってますねえ プラサフのグレー色は渋くて良い感じ 旧車らしいパステル調の「若草色」


フラップ ついでにチューブを保護する「フラップ」も新作、ゴム板を短冊状に切り出して自転車のパンク修理用のゴム糊でループ状に貼り合せ。
チューブ代も含め工賃込みで13,000円ぐらいか。
タイヤパターンの「ゲタ」形状が今まで履いていたヒビ割れタイヤと似ているなと思ったら、なんと同一銘柄だった。
新品


さてタイヤの問題が解決したから、シャシーへのリヤアクスル搭載を進めるか。
シャシーを2柱リフトで持上げてその下へリヤアクスルを差入れてプロペラシャフトを差込んでから
リーフスプリング部を固定、若干の現物合わせ修正を繰り返しながら、ようやくアクスル&スプリングが
シャシーに載った!ピカピカのリヤタイヤを取付け後リフトを降ろして着地、完成ですね。

シャシー シャシー
綺麗に仕上がったと自己満足 斜め後から見ると、カマキリみたい

タイヤを取り付けた後は、シャシーの最終仕上げを。
フレームの部分的に欠けているところは欠けた部分を
鉄板で継ぎ接ぎ溶接。
左側のみ失っている荷台のストッパーは、倉庫から出てきた
図面を参考に台座を板金で作って溶接で復元。
欠け

板金溶接1 板金溶接2 板金溶接3
鉄板から図面形状を切出し 万力で挟んで鉄板を折り曲げ シャシーへ溶接、これでどうかな?


台座に取付けるストッパーゴム、何か流用できる物はと探していたある日のこと、
職場のトラックで良いものを発見!日産部品販売へ出向いて千円+αで購入。

トラック ゴム
これって、使えそうだよね 現行車部品なので、即時入手完


ついでにリヤアクスル周りの小部品もということで、ブレーキロッドの組み付けへ。
汚れと錆をエアブラストで落としてプラサフ塗装した後、ちょっと迷ってから銀色に塗装。
なんか昔の自転車のブレーキっぽい。

ロッド1 ロッド2
お馴染みとなった錆と汚れ ブレーキやクラッチのロッドは全て銀色に


これでシャシー周りは、なんとか見られるような状態になったから
更に周辺部品を仕上げてやればシャシーだけでも持ち出して見せられそうですね。

シャシー シャシー



というわけで、まだまだAA27の復元作業はつづく。

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