|
「勢いついでに」 |
|
久しぶり動いたクルマを乗り回したので俄然やる気が湧いてきた、この勢いでもう1台も動くようにするか。
以前は元気よく走り回っていたのに動かなくなって久しい左ハンドルのAF11コニーワイドトラックを復帰させて、
AF7と2台で連なって走らせる事を次の目標にしよう。
|
|
コニーワイドトラックの左ハンドルです |
エンジンルームはキャビンの後ろ |
このAF11、確か長期間の放置後にエンジンを掛けようとして失敗し、そのままになっていたような気がする。
たぶん燃料が古くなって変質しキャブレターを詰まらせてしまったのが原因だと思うので、まずはキャブレターの
オーバーホールから着手、取り敢えず分解しキャブクリーナーを吹き掛けて拭った後は超音波洗浄へ。
元通りに組付けて落下式燃料タンクを使いスターターを回してみると、エンジンは掛かってくれず。
空気、燃料、電気と順に調べるとヒューズ切れを発見、車両に付属していた新品(!)のスペアパーツを使うのは
「もったいない」と却下されホームセンターまで走ったのだが、7Wの管ヒューズなんて売ってないんだよね。
という事で、またまた保有していたコニーの廃車体から部品取り。
電気が流れてエンジン始動に成功、でも勝手にアイドリングが上下してしまい調整しても安定してくれない。
時間が掛かりそうだから後回しにして、次はネック部品だった燃料ポンプの修理へ。
|
|
水平対向2気筒空冷エンジン |
珍しい2フロート式のキャブレター |
ダイヤフラム式の燃料ポンプ、修理方法はAF7でマスターしたからそれを踏襲するだけ。
分解した燃料ポンプ内はタール状に変質したガソリンでネバネバだったけど洗浄し耐油ゴムから切り出した弁で
ダイヤフラムの修理は完了、燃料ポンプを使ってのエンジン始動も成功した。
以前はあれだけ悩まされたのに、あっさり解決。
|
|
ネバネバだった燃料ポンプ内部 |
ダイヤフラム弁を交換するため加工中 |
|
|
燃料ポンプはここです |
燃料ポンプ |
ブレーキはマスターシリンダーが固着し、ホイールシリンダーも4ヶ全てが固着。
要交換だけどマスターシリンダーは代用品を探すのが難しいのと、中身のピストンをコニーのオーナーさんから
譲ってもらった(なんと新品!)のでオーバーホールを決意。
でもね、交換しようにもピストンが抜けてこないんだよね。
Cクリップを外せばスプリングによってピストンが飛出してくるはずなのに出てこない、
エアで圧力をかけてみたけれどピストンは全く動かず、突いても叩いても出てきてくれない。
じゃあ熱を掛けるか。炙るのはNGだから「鍋で煮よう!」と。メタルタッチじゃないのでアルミと鉄の熱膨張率
違いを利用するのではなく固着フルードを洗浄液で煮込んで溶かしてやろうとの作戦。これが上手くいきました。
|
|
|
マスターシリンダーの鍋煮込み |
やっとピストンが抜けてくれました |
缶に入った純正の新品部品 |
あとはホイールシリンダー、こいつはAF7同様にフォークリフト部品へ交換するだけだと軽く考えていたのだが大苦戦。
ブレーキパイプを取付けるフレアナットのネジピッチが合わない事に気付き、繋ぎ用の中間パイプを新設したりそれをどうやって
固定するか悩まされたものの、なんとか完成。部室内でクルマを皆で押してのブレーキ試し踏みでは問題無く作動。
これで復帰作業は完了、着手から6ヶ月間の作業で復活できたのであった。
|
|
|
ホイールシリンダーには酷い錆が発生 |
繋ぎ用の中間パイプを製作中 |
新品のホイールシリンダー組付完了 |
早速屋外へ運び出しての試運転、記録を調べてみるとなんと10年ぶりの走行。
ブレーキは問題無し、アイドリングが安定しなかったエンジンも走らせているうちに徐々に良くなってきた。
このAF11は走行距離が少ない個体のため車体は剛性感があり軋み音も皆無、調子は上々か。
|
|
|
屋外への搬出で待機中のワイドトラック |
元気よく走ってくれています |
大人2人で乗ると互いの距離が近いです |
いよいよ目標であった2台揃っての走行に。
見栄えが良くなるよう化粧ナンバープレートを装着し工場内を周回運転、交互に乗換えて皆で試乗。
同じエンジン&ミッションなのに室内へ聞こえてくる音が違うのは、キャビン位置やマフラーのせいかな。
それにしても2台を連ねて走らせるのは、運転していても見ていても楽しいです。
|
|
2台連なって走る姿を見るのは久しぶり |
複数台を走らせるって、良いもんですね |
・
・
・
さあこの調子で次のクルマに取り掛かるか!次回は新連載?