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+ 第11話 + 「漏れて直して」



燃料とブレーキフルードの漏れは直したが、もう一つの漏れも直しておこうかな。
エンジンを掛ける度にマフラーの途中から排気ガスが下方へ吐き出されているのに気付いていたのだが、
このままじゃ停車中に室内へ排気ガスが入ってきて危険なのでね。
極端に傾斜して取付けられた“タイコ”の最下端部に水が溜まり、腐って抜けてしまったのだろうか。
こんな時は鉄板パッチを溶接、相変わらず見た目の悪い仕上がりだが排気漏れは収まってくれたからOKとしよう。

腐った部分に鉄板パッチを溶接 仕上げは銀色の耐熱塗装

これでようやく、そして安全に走らせられると思ったところでまたまた何か液体が漏れているのを発見してしまった。
デフか…、漏れた液体をウエスで拭ってみると前端部分からオイルが滴っていて、このまま走行させるのは避けるべきと
   倉庫へ走ってデフ図面を探し出し対策検討することに。
断面図からオイルシールが怪しいとの結論になり交換を決意、図面記載の型番からサイズを読取りネット通販で入手、
次回活動日が組替作業の日となった。

オイルが滴るデフを覗き込むクラブ員 No.18が交換を決意したオイルシール
オイルが滴るデフを覗き込むクラブ員
No.18が交換を決意したオイルシール

外からは見えないオイルシールだが、プロペラシャフト等を取外してやるとデフの入口から顔を覗かせたので
専用工具を突っ込んでもぎ取るようにして抜き取り。
あれ?抜いたオイルシールからスプリングが出て来ないぞ、汚れたグリスの中を突きまわしたが発見できず。

デフからプロペラシャフトを切り離し中 抜き取ったオイルシールにスプリングは見当たらず
デフからプロペラシャフトを切り離し中 抜き取ったオイルシールにスプリングは見当たらず

オイルシールにはリング状のスプリングが入っていて、それがリップ部を締め付ける事により相手部品と密着させ
オイルが漏れてこないようにする構造なのに、肝心のスプリングが無いのでは漏れても不思議じゃあない。
はて、どこへいってしまったのか。

デフの断面、緑色のがオイルシール/青色のスプリングが常に矢印方向へ締め付け

それよりも抜き取ったオイルシールが一回り大きいのに気付いた、調べた図面が古かったのかな。
ネット通販で再購入し更に翌月の活動日に再チャレンジ、組付に使う専用の打込み冶具が無いので
大型のソケットをドリフト代わりにしてオイルシールを叩き込んでみた。

グリスの変質具合から水が入ったかも 購入した新品のオイルシール 代用のソケットを当てて叩き込み
グリスの変質具合から水が入ったかも 購入した新品のオイルシール 代用のソケットを当てて叩き込み

ドライブシャフト等を戻してジャッキアップ状態で後輪を駆動させたが漏れも滲みも無し、このまま様子見か。
ついでに漏れて減っている&水が入ったかもしれないデフオイルも交換。

抜いたオイルは意外にも綺麗な色でした デフオイルって臭いなあ、とボヤキながら注入
抜いたオイルは意外にも綺麗な色でした デフオイルって臭いなあ、とボヤキながら注入

デフオイルを交換したとなると、そんなに手間じゃないエンジンオイルも交換したくなった。
ドライサンプ式のためエンジン本体と別置きのタンクからも油抜きをしたのだが、タンクから出てきたのは
予想外にも真っ黒なオイル、最初のレストア完了後からどう考えても50㎞も走っていないはずなんだけれど
こんなに汚れているとは思わなかった。
確かにレストア完了の1994年以降に交換した覚えは無いから、まあちょうど良かったのかも。
となるとミッションオイルも心配だねとなり、こちらも初交換しておきました。

オイルタンクから出てきた真っ黒なエンジンオイル オイルフィルターのケース内にも堆積物が
オイルタンクから出てきた真っ黒なエンジンオイル オイルフィルターのケース内にも堆積物が

さあ今度こそ!
建屋内をクラブ員に押し出されて久しぶりに屋外へ搬出、燃料補給後にエンジンを始動し暖気してから調整。
ブレーキの方は踏み応えのある状態を維持していたから、このままで問題無さそう。
じゃあ、走らせてみるかい。

建屋内の狭い通路を皆で押して移動 走行前の点検とエンジンを調整してます
建屋内の狭い通路を皆で押して移動 走行前の点検とエンジンを調整してます



この後、数年ぶりに実現できた屋外走行は次回に。

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