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「ドナドナ」 |
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「そろそろ返してくんないかなぁ」。2003年のある日、そんな連絡があったそうな。
そーだよな、預かってから10年も経つし、最近は活動の噂も届いてないだろうから、
そりゃあオーナーさんだって心配になるわさ。
早急にお返ししますって話になり、会社から返却の準備を要請されて
慌てて部室へ見に行くほど放置されていたのは、AF3コニーちゃん。
復元完了後は毎年のようにイベントや取材に駆り出されていたけど、
クラブ員が所属していた車両部門が縮小後に解体されてしまった後は活動も停滞、
AF3は2001年春にイベントへ出場した以降は
ほかりっ放し(放置していたの意)だったので、急な要請にクラブ員は焦ったわけ。
おまけにエンジンも掛かるようにしてねとも言われてしまったから。
予想通り、やっぱりエンジンは掛からない。持病だった燃料ポンプがねえ。
オリジナル部品はダイヤフラムが逝っちゃってて、代用した電磁ポンプは圧力が高過ぎて。
燃圧調整にレギュレータでも入れるしかないのだけれど、そんな時間的余裕も無し。
結局は不動のまま返却することとなり、中間に入ってくれた人の手際の良さで輸送手段と費用、
それに日程も速攻で決まったのであった。
あとは我々が車を準備して送り出すだけ。
話が持ち上がってから10日後である2003年7月26日の午後、AF3を送り出す日がやってきた。
簡単な拭き掃除をして燃料ポンプをオリジナル部品に戻したあと屋外へ搬出、
指定時間にお迎えに来た運送屋さんに引き渡して積込みを手伝って終了。
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清掃と最終チェック |
自走できないから押して行こう |
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積載車へ載せるのをお手伝い |
・・・ |
この車にも、ずいぶん遊ばせて貰ったなあ。そんなことを考えているうちに、積載車は発車して
港工場から去っていったのであった。
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出発! |
ドナドナ状態ですな・・・ |
これで送り出しは全て終了、という筈だったんだけど解散して帰宅する時に近くの埠頭入り口を通り掛ったところ
何か赤い車が見えた。
もしや!
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おお、積み出し待ちじゃないですか。 |
「不具合車」だよね、確かに。 |
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というわけで、次回こそ最終回。