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 ハイテクシャシー


現れたのは、30年前の設計とは思えないハイテクシャシーだった。

では先人達の技術を拝見してみようではないか。
タイトル シャシーGIFアニメ


@水平対向エンジン
:: シリンダーを水平に置いて、ピストンを対向に動かす方式。
水平対向エンジン
軽量、低重心、低いエンジン高、高出力、耐久性に優れる。ポルシェやレガシーと同じだね。しかも、4サイクルだから、低騒音、低振動、低燃費、低公害。(当時の軽自動車は、小排気量で馬力を稼ぐ為に2サイクルエンジンが主流だった。)


Aドライサンプシステム
:: エンジンの下にはオイルパンが無く、別体のオイルタンクからエンジンに必要な量だけオイルを供給するシステム。
エンジン高を抑え低重心化や軽量化に貢献し、冷却性能が高い。これは現在でも航空機とレーシングカーしか採用してないよ。 ドライサンプシステム


Bウイッシュボーンサスペンション
:: フレームとタイヤを上下2本のアームで繋いだ構造。

ソフトからハードな乗り心地まで、設定の自由度が大きく操縦安定性も優れた形式。アメ車やレーシングカーと同じだね。
ウイッシュボーンサス


Cラック&ピニオン式ステアリング
:: 歯車を使った操舵装置。

ユニット自体が軽量で、操舵時の切れが良い。30年前はヨーロッパのスポーツカーしか使っていなかった。
ラック&ピニオン


Dミッドシップレイアウト :: エンジンを車体の真ん中に置く方式。

重いエンジンが車の中央にある為、旋回時や減速時に車の姿勢が安定する。これまた、スポーツカーやレーシングカーしか採用してない。

おやおや ちょっと待てよ、このシャシーのレイアウトは当社で設計開発した初代セレナ/ラルゴと同じではないか!
コニーレイアウト ラルゴレイアウト
コニーちゃん 初代セレナ/ラルゴ(画像はラルゴ)

ミッドシップエンジンで1.5 BOX車。セレナ/ラルゴのルーツがコニーだったとは。そういえば、スペアタイヤやジャッキがフロント・フード内にあるのも同じ。吸気ダクトの経路なども、偶然とはいえそっくりである。コニーは、まさに「愛知機械の車造り」の原点だったのである。

うーん、勉強になりました。


という事で次回は、復元作業へ本格的に取り掛かる前に行なった「あるイベント」のお話。

No.6
分離に成功!
No.8
イベント開催